私たちの敬愛してやまない渡邊明先生が4月3日にお亡くなりになりました。
1970年代前半にフェリスへ着任されてから毎年多くの学生を育て、また音楽学部長として大学の発展にもお力を注がれました。
25年ほど前、学部ドイツ演奏旅行へご一緒させて頂いたことや、長年、音楽教室の室長としてご指導くださったことなど、尽きない感謝と共に想い出しています。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
明先生、私たちを天国から見守ってください。
Fグループ会長 永川惠子
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4月7日、家族葬が執り行われたことを謹んでお知らせ申し上げます。
卒業生の歩みを温かく見守ってくださった明先生からのメッセージを、ここに掲載いたします。
「いつも思うのですが、同窓会というものが単なる懐かしい語らいのみの会ではなく、このコンサートのように音楽によってそれぞれの生き様を語る会であることは、何と幸せなことだろうかと……
川端康成はある対談で「美しいものを愛でること、日々の生活に美を感ずること」を説いていました。私たちも例えば一回の演奏会の中にも、そこに至るまでにはつらいけれどきっと美しいものを愛でる美的な生活があるにちがいありません。そしてやがて人生の長い日々の生活の中から自ずと
“Du holde kunst, ich danke dir!”
という気持ちが自然に湧いてきたとき、その時こそ本当に幸せなのかもしれません。
乙女達の純粋な気持ちの長からんことを、そしていつもながら労を惜しまずこのコンサートを支えてくださっている人達に心からの感謝を。
渡邊 明
(Fグループ 2005年ジョイントリサイタル、プログラムより)
2023年4月8日 Fグループ